FXトレードを始めた頃、FXディーラーみたいに、ドル円などを活発に売り買いして、利益を出すことがトレードだと思っていました。しかし、FXで利益を得る方法は他にもあるんですよね。それは、二国間の金利差を活用してスワップ金利を得る方法です。
今回は、ドル円などのスワップ金利に注目して、貯金感覚なトレードを考えてみようと思います。
2国間の金利差に注目したスワップ金利とは?
トレードのポジションを一日持ち越すと、あら不思議?少額のお金が支払われたり、差し引かれたりしているのに気が付いた方もいるのでは?
FXを始めたばかりの頃、ドル円を買って、一日以上持っていたら、口座から少額引かれていて、「ドル円を買うと手数料でもつくの?」なんて、思っていたことも(笑)。
逆に、豪ドル円を買って数日持っていたら、スワップ金利がついて、口座に少額振り込まれていた時には、「あら、なんかもらったわ!」ぐらいの適当ぶりで、大変お恥ずかしい話!
そもそも金利ってなんでしょう?
金利は、お金を借りたり貸したりする時の値段といえます。金利が関わってくるものには、住宅や車のローンの利子や銀行預金の利率、起業をする時にお金を借りるときの利子、株式投資の配当金利回りなどあります。
FXトレードで通貨を売買する場合、異なる金利の通貨を売買することで利益を得ることができます。この金利差のことを、「スワップ金利」または「スワップポイント(こちらのほうがFXでは正しい呼び名のようです)」といいます。
つまり、高金利通貨を買い、低金利通貨を売れば、この金利差分が利益になるわけですね。
そうなると、単純に考えれば、一番高金利の通貨を買って、一番低金利の通貨を売れば、その差は大きくなるので、利益も大きくなるという仕組みです。
ドル円を買ったらスワップ金利はどれぐらいつくの?
ひと昔前までは、比較的安全な高金利通貨というと、豪ドルやニュージーランドドルが主流でした。
頻繁にトレードすることなく、スワップ金利目的で、豪ドル円やニュージーランドドル円を長期保有してるだけ。それこそ、不労所得状態で、毎日お金が入ってきていた時期がありました。
しかし、今では豪州の金利は1.5%、ニュージーランドドルも1.75%に低下。昔ほどのウハウハ状態ではなくなってしまいました。
グローバルでも低金利の環境は長い間続いていましたが、やっと去年(2017年)あたりから、金利正常化の方向になり、米国の金利が少しずつ上昇し始めてます。現在は、豪州と同じ1.5%になっています。
まだ、日本の金利が上昇していないことから、ドル円を買うと豪ドル円の同じスワップ金利がつくことになります。
例えば、ドル円を買うとします。現在、米国の金利は1.5%で、日本の金利は0.1%で計算すると、差し引き1.4%の金利を毎日受け取ることができます。
このドル円のスワップポイントですが、FX会社さんによって開きがあるので、自分が取引したい通貨ペアのスワップポイントを調べるか、スワップポイントの高い通貨ペアを保有するなど、工夫が必要です。
例えば、ドル円のスワップポイントが現時点(2018年1月現在)で一番高いところは90円ぐらいのようなので、90円をスワップポイントとします。
1万通貨で90円として、30日だと2,700円になります。少ないイメージですが、コツコツと貯金感覚でやってみるのもいいのではないでしょうか?
逆に、ドル円の売りポジションを一日持ち越したら、スワップポイントはマイナスになり、口座からスワップポイントの額が引かれることをお忘れなく。
※政策金利は2018年1月現在です
スワップ金利を使ったトレードでの注意点とは?
さて、スワップ金利でちり積もトレードをやるぞ!っと思ってるかもしれませんが、高金利通貨を買って放置すればいいわけではありません。
FX会社のスワップ金利の一覧表を見てみると、スワップポイントの高さで目を引くのはランド円やトルコ円です。
こんなに高いなら、ドル円や豪ドル円じゃなくてランド円やトルコ円がいいと思って、長期保有しようと考える人もいるでしょう。
実際、ランド円のスワップ金利で利益を積み上げているトレーダーさんもいます。しかし、新興国ならではのリスクもあり、通貨が暴落することもあります。
その時に、せっかく、コツコツとスワップ金利を貯めてきたのに、急落で証拠金を吹き飛ばしてしまい、ロスカットになってしまっては、今まで何をやってきたのかわからない、ということになってしまいます。
どの程度まで、下落してもロスカットにならずに済むのか、きちんと計算しておく必要があります。
そして、スワップ金利が貯まっても、レバレッジを上げずに欲張らず、こまめに出金するなど、気を付けながら保有していくのが安全だと思います。
大事な証拠金を失くしてしまえば、スワップポイントからの利益を得ることさえ出来なくなってしまいますから。
スワップ金利を味方につけてトレードする方法とは?
スワップ金利がつくタイミングは、ニューヨーク市場がクローズする時、日本時間でいうと標準時は朝の7時(サマータイムの間は朝6時)です。ポジションの保有期間とは関係ありません。
例えば、ドル円の買いポジションを日本時間の朝6時59分に入れたとすると、7時以降にスワップポイントがもらえるのです。
逆に、ドル円を売ろうと思っていたとして、朝7時前に売りポジションを入れると、7時にマイナスのスワップポイントがついてしまいます。口座からマイナスされてしまうので、引かれたくなければ、待ったほうがいいということです。
さらに、水曜日から木曜日にかけて、スワップポイントがプラスの通貨のポジションを保有すると、通常のスワップポイントの3倍、つまり3日分もらえるのです。お買い得日みたいな感じですよね。これも覚えて有効活用したいものです。
政策金利変更には注意!スワップ金利は変動する
スワップ金利は、各国の中央銀行が決定する政策金利に基づいています。
政策金利が変更になると、スワップ金利が変動することには注意しておきたいです。各国の金融政策などはニュースで必ずチェックしましょう。
そして、スワップポイントはFX会社によってばらつきがあるので、保有したい通貨のスワップポイントをFX会社のホームページでチェックしておきましょう。
このスワップポイントは、超短期金利で決まるので、政策金利に変更がなくても多少変更されることも覚えておきましょうね。
まとめ
このように、スワップ金利目的で、高金利通貨を長期保有して、ちりも積もトレードをしてみるのも、FXトレードで利益を得るひとつの方法です。
ただ、楽して稼げるというものではなく、それなりのリスクがあることは念頭に置いておかなければいけません。
今後、米国が利上げをしてくれば、ドル円を保有することでも、今より大きなスワップ金利が入ってきます。新興国の通貨と違って、ドル円なら情報も多いですし、比較的安全に長期保有ができるのではないでしょうか?
もちろん、豪州やニュージーランドも金利は高めなので、豪ドル円やニュージーランド円のスワップポイントも悪くないですよね。
お小遣いが足りないと思っていたら、スワップ金利で埋め合わせするとか?知らんケド~(笑)
こちらの記事もご覧ください。 ⇒豪ドル円で勝ちたい人必見!豪ドル円トレード攻略法とレート推移
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