RSI自由自在!レンジ相場でもトレンド相場でも使える方法とは?

一般的に、RSIはレンジ相場に強いテクニカル指標と言われています。しかし、使い方によっては、他のインジケーターやテクニカル分析と併用して、トレンド相場での押し目買いや戻り売りで使うこともできます。

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RSIの使い方をマスターして、どんな相場の局面でも使えるようになりましょう。RSIを使えるか使えないかはあなた次第です!

最低知っておきたいRSIの基本

多くのトレーダーさんに愛用されているRSIは、オシレーター系つまり相場の勢いの強さや弱さを表してくれるテクニカル指標です。

オシレーター系のテクニカル指標は多くありますが、RSIはオシレーター系逆張り指標の代表ともいえるでしょう。

通常、レンジ相場で力を発揮してくれるRSIは、明確なトレンド相場が続いてしまうと役に立たなくなってしまう性質をもっています。

RSIのシグナルは、その時の相場の過熱感をパーセンテージ(%)で表してくれます。一般的に、70%以上を「買われ過ぎのゾーン」、30%以下を「売られ過ぎのゾーン」と考えます。

この数値は、FXトレーダーやトレードスタイルによって異なってきますが、MT4のデフォルトはこの70%と30%があらかじめ設定されているので、多く使われている数値だと思います。

下図はドル円の1時間足のチャートですが、下にRSIを表示しました。

ピンクのゾーンが70%以上のゾーンで、ここにラインが到達したら、相場は過熱気味で「買われ過ぎ」と判断します。一方、グリーンのゾーンは、30%以下のゾーンで、ここにラインが到達したら、「売られ過ぎ」と判断します。

次はユーロドルの日足のチャートです。この場合も、レンジ相場のような動きですが、やはりRSIはシグナルを発してくれていません。

次はユーロドル4時間足のチャートです。これもレンジ相場ですが、RSIがシグナルを出してくれた箇所はあまり多くはありません。

このように、長期足のチャートでは、レンジ相場であってもRSIはなかなかシグナルを出してくれません。逆をかえせば、長期足でシグナルが出た時は、そのシグナルの信頼性は高いともいえます。

レンジ相場でエントリーを教えてくれるRSI

方向感のないレンジ相場では、RSIはエントリーのタイミングを教えてくれる優れものです。レンジ相場では、「だまし」のシグナルも比較的少なく、使いやすいと思います。

下図はユーロドルの1時間足の為替チャートです。RSIがシグナルを発しているのが緑丸のところです。この時の注意点として、RSIが「買われ過ぎ」や「売られ過ぎ」のシグナルを出したからといって、やみくもにエントリーをすることは避けてください

どんな場面でも、相場環境をチェックしておく必要があります。チェックポイントは:

  • ユーロドルは長期足ではトレンド相場かレンジ相場か?
  • トレンド相場だったら、下降トレンド中か上昇トレンド中か?

上図のユーロドルが下降トレンド相場の途中のレンジ相場(中段保ち合い)だったら、売りエントリーから入ります。上図の場合、2番目の緑丸で売りシグナルが出ました。ここで売りエントリーを考えます。

その際に、20日移動平均線(赤線)の下にローソク足が位置したら、売りを仕掛けるのがいいでしょう。

そして、30%以下の緑丸で決済することになります。仮に、もう少し決済を伸ばしたとしても、20日移動平均線の上にローソク足が位置したら、レンジ相場になることを予測して、一旦決済したほうがいいですね。

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では、ユーロドルが上昇トレンド相場の途中のレンジ相場(中段保ち合い)だったらどうでしょうか?大きなトレンドに逆らわず、買いエントリーから入ることになります。

上図の場合、1番目の緑丸で買いシグナルが出ました。ここで買いエントリーを考えますが、ローソク足が20日移動平均線の上に位置するまで、待ってから買いエントリーをします。

そして、緑丸で決済するか、ローソク足が移動平均線の下に位置するまで決済を待つか、それは個人の判断でどちらでもいいでしょう。

では、もうひとつ例を見てみましょう。下図はユーロドル5分足の為替チャートです。RSIは短期足のレンジ相場でもシグナルを出してくれていますね。

この場合、エントリーから決済まで2、3時間でといった短期売買になりますが、チャートを見ている時間のある方はこのようなレンジ相場でも利益をねらっていけます。

実はトレンド相場でもRSIは使える

明確なトレンド相場になってしまうと、RSIの数値は70%以上や30%以下で張り付いてしまい、なんのシグナルも出さなくなってしまいます。

でも、もう少し細かくRSIを観察すると、トレンド相場の押し目買いや戻り売りに使うことができるのです。

下図はドルカナダドルの15分足の為替チャートです。RSIに50%の目盛を入れました。この50%に注目してくださいね。

ドルカナダドルは上昇トレンド相場になったので、どこかで買いエントリーを入れたいという場面です。いわゆるレンジ相場(中段の保ち合い)になったところが狙い目ですよね。この時、RSIが50%近くに達したら、押し目買いをするというエントリーします。

緑丸のところが50%近くに達しているところです。なかなかいい押し目買いのシグナルを出していますね。

RSIはレンジ相場でしか使えないと思っていたら、この使い方は目からうろこじゃないでしょうか?

トレンド転換を示してくれるRSIのダイバージェンスとは?

RSIと為替チャートの両方を観察していると、「ダイバージェンス」と言われる現象を見ることがあります。

下図は豪ドルドルの1時間足の為替チャートです。

レートは上昇しているにも関わらず、RSIは下降していますね。これを相場転換のサインと判断します。この場合、上昇トレンド相場から下降トレンドへの転換となります。

例えば、買いポジションを持っていて、このダイバージェンスが見られたら、決済を考えた方がいいというシグナルになります。そして、この転換サインどおり下降トレンドが始まったら、売りエントリーをしかけるといったトレード手法が可能になります。

まとめ

RSIはレンジ相場で強みを発揮してくれることはもちろん、様々な相場の局面で使うことができます。移動平均線やボリンジャーバンドなどのテクニカル指標を一緒に使うことで、RSIの精度も更に高くなります

通貨ペアの特徴を把握し、チャートの期間を変えることによって、RSIがどのように機能するかをぜひ検証してみてくださいね。

こちらの記事もご覧ください。 ⇒FX初心者でも簡単に使える!レンジ相場に強いテクニカル指標

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