過去のチャートを見ながら、エントリーポイントや利確ポイントを検証するのはとても良い勉強になります。特に、FXトレード上達の上で、チャート分析と検証は避けて通れない道です
先週、ユーロドルが1週間ほど続いていたレンジ相場をブレイクしました。ということで、今日は、じっくりとユーロドルの動きを検証してみたいと思います。
実は週足レベルでもレンジ相場だったユーロドル
毎日のトレードに夢中になっていると、面倒くさいこともあって週足の為替チャートまで見ないことがありますよね。私も昔は、週足チャートまでわざわざ見る必要ないと思い、長い間、見ないことがありました。
でも、たまに自分が思っていなかったところで、レートが止まったりするので、そんな時、週足チャートを久しぶりに見てみると、「週足レベルでは、今のチャートはこういう状況なんだ!」と新たな発見や見逃していたことがあったりすることに気づきました。
週足の為替チャートを見ることで、現在の為替相場の大きい流れを確認できることがあります。やっぱり週足もたまには見なくてはいけないと反省し、今は毎週末、週足の為替チャートを見ることを習慣にしています。
さて、ユーロドルの週足の為替チャート(2017年4月11日現在)です。
週足レベルで、ユーロドルはレンジ相場だったんですね。ユーロドルは、1.1713がレジスタンスライン(上のピンクのライン)、1.0461がサポートライン(下のピンクのライン)になっています。
ここで、注目ポイントは、昨年12月、ユーロドルはこのサポートラインを一時下抜ける場面(赤丸印)があったことです。結局、このサポートラインを完全に抜けることなく、反転上昇したものの、やや下に抜けやすい感じなのかもしれないと考えることができます。
その後、ユーロドルは反発上昇したものの、レジスタンスラインに届くこともなく、レンジ相場の下部分で、ダブルトップのような形になりつつあります。その時に、移動平均線に上昇を押さえられています。
さらに、全ての移動平均線(100日、50日、20日の下にローソク足が位置しています。ここでわかるのは、ユーロドルは下方向の圧力が強いのでは?ということです。
日足レベルで厚い抵抗帯に頭抑えられるユーロドル
今度は、ユーロドルの日足の為替チャート(2017年4月11日現在)を見てみましょう。
先程の週足の為替チャートに示した赤丸の部分のように、一時、サポートラインを下抜ける場面があったものの、ユーロドルはレンジ相場の動きになっています。
緑線は日足レベルでのレジスタンスラインです。何本もレジスタンスラインが引ける部分を抵抗帯と呼んだりします。一本のレジスタンスラインと違って、何本も集まるとかなり強力です、ここを抜けるにはかなりの力が必要です。
上図でもわかるように、最初の赤丸はローソク足のヒゲが伸びただけで、この抵抗帯に押さえられています。2番目の緑丸では、ローソク足は抵抗帯にタッチして反転下落。最後の水色の丸も、結局、ローソク足は抵抗帯を抜けることができず、反転下落しています。
そして、ここでも全ての移動平均線の下にローソク足が位置していることから、下への圧力が強いことがわかります。
ユーロドル、1週間ほど続いたレンジ相場をやっとブレイク
次はユーロドル4時間足の為替チャートを見てみましょう。
ユーロドルは、高値1.0905をつけた後、下落を続けた後に、黄色い部分で示したレンジ相場に入りました。
緑線が上はレジスタンスライン、下はサポートラインです。ユーロドルは、何度もサポートラインをトライ、ローソク足のヒゲは抜けているものの、ローソク足の実体は抜けることができない状態が続き、レンジ相場内の推移で終始していました。
しかし、レンジ相場後半、ローソク足の上昇の勢いがなくなり、上のレジスタンスラインに近づかなくなっています。さらに、移動平均線20日(赤線)に頭を押さえられながら、ゆるやかに下落しています。
先週4月7日、金曜日の夜に、米国の雇用統計が発表されドルが買われたことから、ユーロドルが売られる展開になりレンジを下にブレイクしました。
ユーロドルのレンジ相場のブレイクを、今か今かと待っていたトレーダーさんは、このブレイクで待ってました!とばかりに売りエントリーをして、勝ちトレードをしたトレーダーさんも多かったと思います。
ユーロドル1時間足、レンジ相場の後半は強い下方向への圧力
次は1時間のユーロドル為替チャートです。
わたしも、先週金曜日、ユーロドルのレンジ相場の様子をうかがっていました。レンジを下に抜けそうで抜けない状態が続いていたので、今日の米国雇用統計発表をきっかけに、レンジ相場を抜けるだろうと考えていました。
米国雇用統計発表前、ややレンジを抜け気味で売りエントリーをしたい気分にもなるのです。トレードを始めた頃は、雇用統計の発表の怖さを知らずにエントリーしてしまい、痛い思いをしたことがあります。やはり米国雇用統計発表前にポジションを持つのはとっても危険ですね。
案の定、米国雇用統計発表直後、ユーロドルは上に思いっきり振らされてローソク足が長いヒゲを伸ばしました。売りポジションを持っていたら、結局下がるのに、こういうヒゲで損切りになってしまいます。
もちろん、買うというトレード計画はなかったので、ここは様子見したところです。指標発表後は、相場が乱高下するので飛び乗ったりせず、相場が落ち着くまで待ちましょう。
分足チャートでレンジ相場ブレイクのエントリータイミングを計る
次はユーロドルの15分足の為替チャートです。
米国雇用統計発表後、ローソク足が長いヒゲを伸ばし、その後レンジを下抜けています。ここで、レートが一時的に戻ってくる時に、サポートラインがレジスタンスラインが機能するかを確認してから売りエントリーをします。
青丸のところで、レジスタンスラインを意識して反転下落しているので、この辺りで売りポジションを持つのがいいですね。
更に、ユーロドル5分足の為替チャートで同じ場面を見てみましょう。
15分足のチャートのの青丸のところを、5分足のチャートで見てみると、ダブルトップになっているのがわかると思います。15分足だけ見ていると、ちょっとわかりにくいですが、より短い足の為替チャートを見ることで、細かいチャートパターンが見えることがあります。
この場合、ローソク足がレジスタンスラインに達することなく、ダブルトップのチャートパターンを形成してます。ダブルトップ形成後のローソク足で売りエントリーをすると、リスクの低いエントリーができますね。
このように、15分足や5分足の為替チャートを使ってエントリータイミングを計ると、より正確なトレードができると思います。
まとめ
このように過去のチャートを長期足、時間足、分足と順番にチャートを分析、検証することで、見えてくることがたくさんあります。
この場合、長期足の為替チャートを見ることで、大きな流れの中で、ユーロドルがどういう位置にあるのかといった環境認識が可能です。
そして、レンジ相場の状況を時間足で捉えて、エントリーのタイミングは分足で行えば、理論的なトレードができ、後で自分のトレードを振り返る時も、きちんと説明ができると思います。
ここで使ったテクニカル指標は、移動平均線と移動平均線乖離率のみ、あとはレジスタンスラインととサポートラインだけです。
あまりにもたくさんのテクニカル指標やインジケーターを駆使すると、チャート分析や検証も複雑になります。そうすると、エントリーをする時にも、非常にたくさんの判断を強いられることになります。
トレード成績を分析する時も、シンプルにチャートを分析し、シンプルな方法でエントリーしていれば、、失敗トレードの原因を探ることも簡単に出来ます。次のトレードにその反省を生かすことができ、トレードの上達につながるでしょう。
こちらの記事もご覧ください。 ⇒エントリーはここです!レンジ相場抜けをねらうトレード手法
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