FXトレード初心者の頃は、「レンジ相場なのかトレンド相場なのか」を見極めたくても、自分の判断にいまいち自信が持てないもの。そんな時に、レンジ相場かどうかを客観的に判断してくれるインジケーターがあったら便利だと思いますよね。
ここでは、レンジ相場を判断するのに、FX初心者でも簡単に使えるインジケーターについて解説します。
レンジ相場を見極めることが常勝トレーダーへの第一歩!
レンジ相場は、ある一定の幅で値動きが上下に推移することです。上昇か下落といったように、トレンド相場では方向が定まっていますが、レンジ相場では上昇と下落を繰り返すので、方向が定まっていない状態です。そういった方向感のないレンジ相場は、FX初心者にとって難しい相場だといえます。
FX初心者がよくやってしまう失敗トレードとして、トレンド相場だと思ってトレードをしていたら、なぜだか損切りに何度もあってしまい、今までせっかくコツコツと貯めてきた利益をはきだしてしまうというもの。
実は、レンジ相場に入っていることがわからずに、むやみにトレードを繰り返してしまった結果なんですね。レンジ相場が終わってから、レンジ相場に気がついても後の祭り。
経験の積んだトレーダーがレンジ相場であると判断してトレードするのと、FX初心者がレンジ相場だと気づかずにトレードするのでは、どちらが利益をあげられるかは想像できます。ということで、レンジ相場を見極めることが、相場で生き残る大事な一歩となります。
実は、チャート分析に慣れてくると、チャートの形状とローソク足の並びを見ただけで、レンジ相場かトレンド相場かを判断できるようになります。しかし、FXトレードを始めた頃は、まだチャート分析がきちんと出来ず、自分の判断が間違っていないかを裏づけしてくれるものが欲しいですよね。
そんな時に、レンジ相場の判断材料になるインジケーターがあれば、無駄なトレードをしなくてもすむので、トレード成績も良くなるはずです。以下、FXトレーダーにも広く使われている代表的な3つのインジケーターをご紹介します。
移動平均線を3本表示してレンジ相場を判断
チャート分析に使う移動平均線は、初心者でも十分使えるインジケーターです。どのインジケーターにも当てはまりますが、移動平均線も突き詰めると結構奥が深いインジケーターです。ここではレンジ相場の時の移動平均線の動きを見てみましょう。
下図はドル円15分足の為替チャートです。
私の為替チャートには、常に、3本の移動平均線を表示しています。日数は20日、50日、100日を使っています。日数に関しては、様々な日数の組み合わせがあるので、自分のトレードと相性のいい組み合わせを探してみてください。
移動平均線を1本しか表示してないトレーダーさんもいますが、レンジ相場を判断するには3本表示したほうがいいと思います。
移動平均線は、トレンド相場ではそれぞれの移動平均線が離れていて、上方向や下方向の傾斜がつきます。しかし、レンジ相場では、3本の線が平行になり、交差を繰り返したり、縄のようにもつれた形になります。
移動平均線は、相場の下値を支えるサポートや相場の上値を抑えるレジスタンスとしても機能しますが、レンジ相場になると、その機能が役に立たなくなってしまいます。そして、ローソク足も移動平均線をまたがって、上に突き出たり、下に突き出たりします。
これは、レンジ相場では移動平均線としての役目を果たしていないことを意味していて、このインジケーターの弱点ともいえます。このような状態になった時は、レンジ相場であると判断することが出来ます。
ボリンジャーバンドの幅が狭くなったらレンジ相場
ボリンジャーバンドも、レンジ相場の判断材料に使えるインジケーターです。今度は、先程と同じドル円15分足の為替チャートにボリンジャーバンドを表示してみました。
通常、トレンドが出ている場合は、ボリンジャーバンドのバンド幅は広くなり、傾斜もついているのですが、レンジ相場に入ると、ボリンジャーバンドのバンド幅が徐々に狭くなっていき、傾斜もなくなり、真横に伸びていっています。
この状態を「スクイーズ」と呼びますが、バンド幅がどんどん狭くなるにつれ、値動きも縮小されていることがわかります。ローソク足の状態も、トレンド相場と違って、高値や安値を更新することなく、横ばいになっています。ボリンジャーバンドがこのような形状になると、レンジ相場と判断することができます。
この「スクイーズ」が狭くなればなるほど、エネルギーをためている状態なので、レンジ相場を抜けると大きく値動きすることがあります。上図の右端にその状況が見えると思います。一気にボリンジャーバンドの幅が広がり、レートが急上昇しています。この動きで、レンジ相場が終わり、トレンド相場に移行したことがわかります。
RSIのゾーンを使ってレンジ相場を判断
RSIは簡単にいうと、一定の期間で、上昇と下落のどちらが強いかを示してくれるインジケーターです。通常、70%を超えたら上昇の勢いが強すぎなので「買われ過ぎ」、30%を下回ったら下落の勢いが強すぎなので「売られ過ぎ」というシグナルを出すインジケーターです。
RSIが50%から100%のゾーンを推移している時は、上昇に勢いがあり上昇トレンド相場、0%から50%のゾーンを推移している時は、下落に勢いがあり下降トレンド相場と判断します。
ということは、相場に勢いがない時は、レンジ相場であると判断できそうですね。
下図は同じ15分足のドル円のチャートですが、チャートの下部分にRSIを表示してみました。レンジ相場になると、相場に勢いがないことから、70%や30%のレベルにほとんど達していないことがわかります。
ひとつの目安として、RSIが40%から60%のゾーンで推移を続け、上下の動きがなくなってしまった時は、レンジ相場だと判断することができます。こういう時は、無理にポジションを持たずに様子見するのがベターだと思います。
まとめ
レンジ相場の時の移動平均線、ボリンジャーバンド、RSIの形状や状態を覚えておくと、トレンド相場なのかレンジ相場なのか、判断に迷った時に便利ですよね。使えそうだなと思うインジケーターがあったら、自分のチャートに表示して、実際のトレードで活用してみてください。
その際、長期足、中期足、短期足の為替チャートにインジケーターを表示して、それぞれインジケーターはどのように動いているのかを見ていくのも面白いと思います。
そして、自分の判断とインジケーターとにどれぐらい相違があるのか?あるいはどれぐらい一致するのかなど検証することをおすすめします。
レンジ相場になったと判断したら、無理にトレードはせず様子見すること。ただ、レンジを抜けた時のトレード計画は事前に立てておくといいですね。この計画を立てていないと、レートが急に動いた時に、見切り発車をしてしまい、結局、レンジを抜けずに損切りということになってしまうこともあります。
レンジ相場に入ったら、次の一手を考える良い機会と時間が与えられたと考えて、週足、日足、時間足、分足のチャートをもう一度よく分析しましょう。特に、レンジ相場のレジスタンスラインとサポートラインは、再確認すると安心です。特に、長期足のレジスタンスラインとサポートラインは強力なので、きちんと把握しておいてくださいね。
こちらの記事もご覧ください。 ⇒FX初心者でも出来る!トレンド相場とレンジ相場の見分け方
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