レンジ相場で損切り貧乏にならないトレード手法

FX初心者は、レンジ相場で損切りが多くなるという悩みをよく聞きます。

ひとつは、レンジ相場に入っていることに気づかず売り買いを繰り返し、何度も損切りになるパターン。もうひとつは、レンジ相場からのブレイクを狙うものの、何度もだましに合い、損切り貧乏になるパターン。

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ここでは、レンジ相場でのトレード手法を徹底解説していきます。

実際に動いているチャートで相場状況を認識できるかが成功へのカギ

FXトレード初心者が損切り貧乏に陥るひとつの要因として、レンジ相場に入っていることに気づかずに売り買いを重ねてしまうことがあげられます。

レンジ相場について基礎から知りたい方はこちらの記事もご覧ください ⇒FX初心者、必読!レンジ相場について徹底解説します!

例えば、下降トレンドだと思いこみ、売りばかりを重ねていたら、レートが下がらず、何度も損切りにあってしまう。レンジ相場でトレードすることで、いつの間にか今までの利益を吹き飛ばしてしまってメンタル崩壊・・・。

そこで、FXトレード初心者は、レンジ相場でのトレード手法や損切りにあわないための方法などを、様々なFX教材本やFXのブログを見たりするわけです。

そこでは、既に出来上がっている為替チャートを載せて、「ここはレンジ相場だから、サポートラインをブレイクしたら売りです」とか、「今はレンジ相場なので、レジスタンスラインにタッチして反転したら売り、サポートラインにタッチして反転したら買い、損切りポイントはここです」と解説したりしています。

わたしも、FXトレードを始めたばかりの頃、そういう教材本やブログに載っているチャート解説を見て、「なるほど、簡単だわ!次のトレードは大丈夫!」と思ったものです。

ところが、実際、出来上がっていない、リアルに動いているチャートを目の当たりにすると、「あれ?これって、レンジ相場?それとも、まだトレンド続いてるのかな?うーん、わからない!」っとなってしまいました。

過去のチャートを見て、検証分析することは良いことなのですが、実際に刻一刻と動いているチャートを見て、今の為替相場の状況がある程度、認識できないと、FXで勝ち続けることは難しいでしょう。

今は、トレンド相場なのか、トレンド相場が終わりそうなのか、レンジ相場なのか、レンジ相場から抜けたのか、といったことがわかるようになると、FXトレードで利益を積み重ねていけるようになります。

トレンド相場からレンジ相場移行へのサインを見逃さない!

損切り貧乏対策として、なるべく早い時点でトレンド相場からレンジ相場に移行するサイン見つけたいのものです。

では、そのサインはどのように現れるのでしょうか?実際の為替チャートをコマ送りで見ていきましょう。

実際のカナダドル(USDCAD)の1時間足の為替チャートです。

下降トレンドで下がってきて、途中、黄色のところでレンジ相場(中段の持ち合い)になり、下方ブレイクして下落してきました。そして、現在のチャートはこういう状態です。この為替チャートを見て、まだ売りだと思ったら要注意!

青い丸の部分は、下落してきたレートが支えられたサポートラインを再び下にブレイクしようとしているところ。ここでは、サポートライン近辺で売り買いが交錯しましたが、結局ブレークされず反転上昇してきています。

この青い丸部分をカナダドル(USDCAD)の15分足の為替チャートで見てみましょう。

サポートライン付近で下押しを2度したものの、ダブルボトムになって反転上昇しているのがよくわかると思います。

サポートライン付近で3回も押し返されたということは、このサポートラインは結構固いと予測できますね。

この時点で、レンジ相場に移行したかどうかはわからなくても、「レートはこれ以上、下には行きたくなさそう」ということは推測できると思います。ここは、一旦様子見とするのがベストでしょう。

先程の、カナダドル(USDCAD)の1時間足の為替チャートに戻って、時間を少しすすめてみましょう。

その後、レートは上昇して、今度は薄ピンク色の楕円形のところでレジスタンラインを上抜けようとしていますが、抜けられませでした。これで、レジスタンスラインも固そうだというのがわかります。

そして、レートは再び下がりますが、またサポートラインをタッチすることも出来ず抜け反転。この辺りで、レンジ相場に入ったみたいだなと気づきますよね。

ここからは、上のレジスタンスライン、下のサポートラインをブレイクするまで待つことになるので無駄なエントリーをして損切りばかりにならずにすむはずです。

こういったチャートの動きを丁寧に見ていくことで損切りの回数をぐっと減らせます

まずは損切りラインを決めよう!

FXトレード初心者は、エントリーをいつしようかということばかりに気が入ってしまい、損切りポイントをどこに置くかを考えていない場合が多いです。

わたしも、FXトレードを始めた頃、エントリーをしてから、損切りポイントを決めていました。エントリーしてから、為替チャートをよく見てみると、損切りすべきポイントがエントリーポイントから、かなり離れていて、大きなリスクをとってしまっていることがありました。

どうしても人間心理として、利益が出たときのことを考えたほうが、テンションがあがるので、エントリーのことと利幅のことばかり考えて、うきうきしてしまいます。損切りのことは後回しにしたくなりますよね。

でも、FXトレードの世界も何が起きるかわからない世界。そこは冷静になって、最悪の事態を想定しておかなければなりません

損切りポイントは、損失を確定してくれる、つまり、口座残高を守ってくれる大事なポイントと思えば、損切りが大事であることも理解できますよね。

エントリーする前に、まず損切りポイントを決める。損切りポイントを決めるまでエントリーしないと自分のトレードルールをつくってしまってもいいかもしれません。とにかく、FXトレードでは、とにかく自分の資産を吹き飛ばさないように、トレードできる資金を守ることが大事です。

具体的に実際のチャートで損切りポイントを決めてみよう!

実際のチャートを見て、どこに損切りポイントを置き、どこでエントリーするのがリスクの少ないトレード手法になるか、検証していきましょう。

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前に見たカナダドル(USDCAD)の1時間足の為替チャートに戻りましょう。

カナダドルは、レンジ内推移をしばらく続けた後、一旦、上に振られますが、レジスタンラインをヒゲで抜けただけで、ローソク足の実体は抜けていません。よって、レジスタンスラインの上ブレイクは失敗

その後、反転下落して、サポートラインを抜けました。今度は1時間足のローソク足が実体でサポートラインをちゃんと抜けていますね。

さて、ここで損切りポイントを決めることができます。この場合の損切りポイントはどの辺りに置くのが良いでしょうか?

為替チャート図の赤点線ライン辺り、つまりサポートラインの少し上辺りに、損切りポイントをおくのがいいと思います。なぜなら、この後、サポートラインがレジスタンスラインとして機能することが想定できるからです。

下げているレートを見ていると乗り遅れるのではないかと、ついエントリーしたくなってしまいますが、ここはあせる気持ちを抑えましょう。

というのも、ここでエントリーしたら、損切りラインとエントリーポイントとの距離が離れていて、損切り幅が広くなってしまうからです。

さらに、サポートラインがレジスタンスラインとして機能するかをしっかり確認してからエントリーするほうが、反転のリスクを軽減できます。そして、損切りラインに近いところでエントリーすることで、損切り幅を小さくすることができ、結果、リスクを最小限に抑えることが出来るわけです。

辛抱強く待っていたら、為替チャートはこんな状況になりました。

1本目の陽線がサポートラインをわずかにヒゲで上抜けたものの、その後のローソク足3本はサポートラインに届かず、5本目で陰線が出ました。これでサポートラインがレジスタンスとして機能して、レジスタンスラインに転換したと考えることができます。

ここは5本目の陰線で成り行き売りエントリーしていいですね。

その後、このようにレートは下げていきました。

見て分かるように、戻り売りをしたほうが、損切り幅は小さく、こういったエントリーが出来れば損小利大でトレードすることができるようになります。

まとめ

過去の為替チャートを見て、レンジ相場がどこかを見つけるのは難しいことではありません。でも、トレードする時は、実際に動いているチャートを見ているのであって、確定したチャートを見ているわけではありません。

リアルに動いている為替チャートを見ながら、今はどういう相場状況にあるのかを、常に考える習慣をつけるといいと思います。

その習慣を続けているうちに、トレンド相場が終わりを迎え、レンジ相場に移行しそうだという場面を見極めていけるようになります。それが出来れば、レンジ相場に入ったときに、より適切な損切りポイントやエントリーポイントが見出せるようになるでしょう。

こちらの記事もご覧ください。 ⇒トレードルールに加えよう!レンジ相場には手を出さないルール

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